2022年の振り返り
今年ももうすぐ終わるので去年までと同様、一年間を振り返りたいと思います。
時系列データベースの開発チームへ異動
今年の4月から、Private CloudのSREチームから時系列データベース開発チームへジョブチェンジしました。 いきなり日本人が自分一人だけのチームに移り、すべての業務が突然英語になったことで戸惑うことも多かったものの、 ようやくチームにも慣れ、なんとか業務を回せています。
直近では、数億件のデータをどう効率的に分散処理し、どうスケーラブルかつ運用コストをあまりかけずに保存するか、 といったテーマでアーキテクチャ改善のプロジェクトを主導させてもらえており、とても楽しく働くことができています。
英語について
今年一番苦労し、力を入れてきたのは英語でした。 チームにJOINしたばかりの頃はCEFRでいうとB1のレベルで、自分だけ議論の内容についていけない、突然話を振られてパニクってしまうなどたくさん辛い経験をしました。 オーバーラッピング、ボキャブラリ習得、発音練習、スピーキング練習をひたすら毎日2時間程度やり続けることで現在はCEFR B2レベルまで上がり、 なんとか業務上は問題にならない程度の英語力を身につけることができました。 とはいえまだなんの苦もなく自己表現できるには至っていないので、来年も引き続き練習していこうと思っています。
※単語帳はDistinction 2000、文法書はGrammer In Useと一億人の英文法、発音は英語耳とELSA Speak、オーバラッピングはVoiceTubeに非常に助けられました
SREからSWEへのキャリアチェンジ
そして今回のGrafana Lokiでの活動を通して、 自分もLokiのような分散アーキテクチャなソフトウェアを作る仕事をしてみたいという気持ちをとても強くしました。
ということを書いているのですが、この思いが諦めきれず思い切って異動してみました。 SREでは新しいソフトウェア、システムを作るというよりは、適切にツール、ソフトウェアを要件に合わせて選択し、運用に乗せるのが仕事で、 オリジナルな仕組み、ツールなどはオーバーエンジニアリングや負債になりやすいので、避けられるのであれば避けるというスタンスでした。 これはこれで面白い仕事だと感じつつも、潜在的にそういったものをしがらみなく自分自身で開発してみたいという気持ちがとても強かったというのが大きな理由です。
結果この異動は大成功で、自分はプロダクト側にいたほうが仕事のスコープや要件、関係者、ユーザのニーズをイメージしやすく、 自分からちゃんと導入まで持っていける具体的な提案もしやすいため、向いているのだなということに気がつくことができました。
また、大抵の場合、時系列データベースそのものを作るみたいな仕事はビジネス上妥当な理由がつけにくく、 無理やり作ったとしても負債になりがちですが、今の会社だと思いっきり気にせず打ち込めるのが嬉しいポイントです。
今年のアウトプット
現在担当しているプロダクトでも使われているRaftについて、論文を読んで自分なりに実装してみました。 https://github.com/taisho6339/rs-raft
今後のキャリアについて思うこと
引き続き自分が楽しめて、市場価値も高い分野という軸で開拓していきたいと思っています。 その軸で考えると今現在自分が関わっている分散システムの開発運用という分野は、 日本の会社だとあまりポジションはないですが、海外を見ればたくさんあるので引き続き英語と一緒に頑張っていこうと思っています。
一方で、オンプレの会社だし、世のクラウドサービスへの知見がどんどん風化していくことに不安を覚えることもあります。 ただ、今の仕事でしっかり気合を入れて取り組むことで、分散システム設計の根本の知識や経験が得られるので、 こういった基盤となるスキルセットさえあれば、後から必要に応じてキャッチアップして良いアウトプットができると信じています。 また、クラウドであれば詳しい人はどの会社にもいるだろうし、ソリューションアーキテクトのようなロールの方々もプロバイダ側にいたりするので、 気負う必要はないし、むしろ棲み分けているおかげで一緒に組んで良いシナジーが出せるのではと考えています。
来年の抱負
ということで、来年はもう少しアウトプットの比重をあげつつ、 英語、分散システム、データベース分野に引き続き力を入れてがんばります。